田中正恭の汽車旅日記

ここは、紀行作家・田中正恭 (たなかまさやす) が、つれづれなるままに各地の旅や、鉄道に関する話題について綴っており、原則として毎週日曜日に更新しています。時には鉄道以外の話題になることもありますが、よろしくお願い致します。内容につきましてのご感想や、執筆や講演などの依頼がありましたら、お気軽にメッセージをお寄せください。なお、写真や文章の無断転載はご遠慮願います。

糸魚川の風景

今週は先週に引き続き、長良川鉄道をご紹介する予定でしたが、去る12月22日に発生した新潟県糸魚川(いといがわ)市での大火に伴い、急遽、火災前の糸魚川の風景をご紹介することにしました。

まずは、この度の大火で被災された糸魚川市の皆さまには心からお見舞い申し上げます。
①新聞記事
報道によればこの火災は糸魚川駅に近い大町地区で発生し、
強い南からの風にあおられて駅の北側の広い地域まで延焼しました。

実は、正に今回、被災した地域を、私は昨年1月、北陸新幹線開通直前に訪れていました。

北陸本線の富山行普通列車で糸魚川駅に到着しました。
②普通列車
昨年3月の北陸新幹線開業後は、並行在来線であるこの区間の北陸本線は第三セクターの「えちごトキまめき鉄道」に転換されています。

糸魚川駅です。
③糸魚川駅
アルプス口(南口)の高架下には、かつて駅構内にあった赤レンガ車庫の壁面を移築した「糸魚川ジオステーション ジオパル」があります。
⑭ジオステーション ジオパル
内部には平成22年まで大糸線を走っていたキハ52形が静態保存されていました。
⑮キハ52形
車内の座席は待合室として利用されています。

糸魚川は酒処です。
④一斗樽
駅構内には糸魚川にある蔵元の一斗樽が並んでいました。

そして、糸魚川はひすいの採れる所としても知られています。
⑤ひすい
これは市内で産出されたひすいの原石です。

こちらは大町地区の伝統的な雁木(がんぎ)のある通りです。
⑥雁木
雁木とは冬季の降雪時に雪除けになる、木製の頑丈なアーケードのような屋根のことです。
けれども、このあたりの雁木のある街並みも、今回の大火で焼失してしまったそうです。

こちらは昭和初期の日本家屋そのものの老舗旅館である「平安堂旅館」です。
⑦平安堂旅館
旅館というよりは、旅籠と呼んだ方がいい古い建物ですが、大変残念なことに、全焼してしまったとのことです。

こちらは、越後最古の蔵元「加賀の井酒造」です。
⑧加賀乃井酒造
加賀藩前田家が参勤交代の折に宿所にしていたことから、越後にありながらこの名があるそうです。
江戸時代初期の慶安3年創業以来466年の歴史を刻んだ県内最古の蔵元です。

内部には加賀藩からの献上品が展示されていました。
⑨加賀藩献上品

日本酒品評会で受賞したカップもありました。
⑩カップ

⑪加賀の井一斗樽
けれども、この酒蔵も全焼したとの報道がありました。
何杯も利き酒をさせていただいただけに本当に悲しい気持ちです。

すぐ近くには日本海が広がっています。
⑫日本海

そして、駅の南側には住宅街の向こうに雪を抱いた北アルプスの山並みが広がっていました。
⑬雪を抱く山

帰りの列車での呑み鉄は、もちろん「加賀の井」でした。
⑯加賀の井呑み鉄

やって来た列車は新潟行の特急「北越」です。
⑰北越
金沢~新潟間を結んでいましたが、北陸新幹線の開業と同時に廃止されてしまいました。

どうか、今回の大火で被災された地区が一日も早く復興しますように、心からお祈りしています。
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  1. 2016/12/25(日) 00:02:01|
  2. 甲信越
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