今週は、群馬県にある信越本線安中(あんなか)駅と磯部駅をご紹介しましょう。
明治37年に全通した信越本線は、高崎から長野、直江津を経て新潟までの幹線鉄道でした。
しかしながら、平成9年に北陸新幹線が高崎~長野間に暫定開業し、急坂の碓氷峠のある横川~軽井沢間が廃止され、同時に軽井沢~篠ノ井間が三セクのしなの鉄道に移管されたことにより、高崎~横川間29・7キロは、信越本線の飛び地のようなローカル線となってしまいました。
そんな区間にある安中駅に高崎行の普通列車が到着しました。

現在、この区間の主力車両となっている107系電車ですが、オールロングシートなので、私はあまり好きではありません。
昔ながらの木造駅舎が残る安中駅です。

かつての幹線鉄道の主要駅の風格を感じさせてくれる駅舎です。
駅舎内には、「市民ふれあい俳句コーナー」が掲示されていました。

駅の南側には、東邦亜鉛安中精錬所があります。

駅構内には亜鉛燃鉱運搬専用の、タキ1200形が並んでいました。
横川行の電車は、国鉄時代からの115系電車でした。

群馬県では、湘南色塗装の昭和の電車が、まだまだ頑張っています。
こちらはお隣の磯部駅です。

ここにも風格のある木造駅舎が健在です。
磯部には古くからの温泉宿があり、駅前には看板が並んでいます。

そして、この駅前には面白い石碑が2つ建っています。
一つは温泉マーク発祥の地の碑です。

これは、万治4年(1661)年の図面に、初めて磯部温泉を示す記号として、あの逆さクラゲともいわれる♨マークが記載されてことによるものです。
そして、もうひとつは、恐妻碑です。

こちらは、明治から昭和にかけてこの地で過ごしたジャーナリスト阿部眞之助の言葉、「恐妻とは愛妻のいわれなり」が刻まれたものです。群馬県には恐妻家が多いのでしょうか。
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- 2016/07/03(日) 00:02:45|
- 関東
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田中正恭先生
初めてメールいたします。埼玉県在住の49歳男性です。
地元の図書館で「夜汽車の風景」が目に留まり、借りてきました。
私は先生より10年ほど若いのですが、読み進めていくうちに学生時代の旅行などを想い出しました。ほんと、面白かったです。今となってはもう過去の話もありますが、これほど本を感情移入しながら読んだのも久しぶりでした。
そこで先生のお名前を検索してこのブログを見つけました。
今日は信越線の安中でしたね、父の郷里が高田だったので子供のころ、急行「妙高」の中から
工場の明かりを見たのを思いだしました。
これからもブログの更新を楽しみにしています。
お仕事頑張ってください。
失礼いたします。
- 2016/07/03(日) 21:35:53 |
- URL |
- 吉田昌弘 #-
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メッセージありがとうございます。
昔の拙著をお読みいただき、感謝しております。
とうとう、夜行列車もサンライズだけになってしまいましたね。
新幹線という早くて便利な乗り物ができた代償に、昔ながらの素晴らしい情景がどんどん消えていくことが寂しく思います。
また、今後とも、よろしくお願い致します。
田中正恭
- 2016/07/04(月) 00:32:15 |
- URL |
- まさやす #-
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